先日Twitterのフォロワーさんから『デザイナーの働き方』についてのご質問をいくつかいただきました。
もしかしたら同じように少し前を歩く誰かに聞いてみたい!という方がいるかもしれないと思い、ご本人に許可をいただいて【質問とその回答】を記事にさせていただくことになりました!
- デザイナーとして理想の働き方をするためのステップとは?
- デザイナーとしてのビジョンはどうやって見えてきたか?
- デザイナー求人は働きやすい条件は少ない?
- 複業デザイナーのメリット・デメリットは?
- Web制作会社でスキルを鍛えないと厳しい?
- デザイナー未経験求人ってブラック?見分け方は?
ご質問をくれたフォロワーさんは、色々な環境の変化や体調などからWebデザイナーへと仕事をシフトすることを検討されていらっしゃるといった状況でした。
体調に合わせて場所や時間にとらわれない働き方がしたい
そんな思いでWebデザイナーに興味を持って勉強・活動され、模索しながら自分で道を切り開こうとしている女性です。
(私も働き方に迷い、体調面でも辛い経験をしたことがあるので、すごく気持ちが分かります)
なので、こんな私でも何か少しでも参考になったり、迷いを解消するヒントになればとご回答させていただくことにしました。
『週5日×8時間労働』という働き方が合わないかもという思いも抱えてらっしゃるのですが、体調的な面だけでなく、ママさんや家庭の事情でフルタイム労働が出来ないなど、ご質問をくれたフォロワーさんと同じ気持ちを抱えている人も多いのかなと思います。
そんな方にも少しでも参考になれば嬉しいです!
私のデザイナー経験について

質問に対して、私の経験してきた範囲で、『分かること・感じること・思うこと』をお伝えしていきこうと思いますので、まずはどんな人がこの質問に答えているのかという私の経験についてご紹介。
- デザイナー歴:約8年
- 学習方法:独学
- 働き方:パートとフリーランスの複業
事業会社でデザインを担当・制作系の会社のデザイナー職・フリーランスなどを経験しています。
(2021年時点)
私の場合は美大卒でも専門学校卒でもありません。
そして元々、デザイナーになりたかったわけでもありません。
入社した事業会社でたまたまillustratorを使った販促物の作成をすることになり、色んな業務に携わりながらデザイン業務を担当していくようになりました。
(しかもはじめはパート入社)
誰かに習うどころかillustratorやPhotoshopを会社内で操作できる人はおらず、今みたいにYouTubeに学習動画がたくさん上がっているわけでもなく、、
本を読み漁ったり、作らなきゃいけないものを作るために完全独学でいろんな壁にぶつかりながら実践で鍛えられてきた感じです。
なので、『美大卒です』『制作会社で働いてました』『○○を手がけました』というデザイナーエリートに比べ、これからデザイナーを目指す人からすると、手の届きやすい存在であることは間違いないです!
現在はデザインの仕事だけにこだわらず、やりたいことを選択しながらフリーランスとして活動しています。
そんな雑草育ちのわたしですが、頂いた質問に出来る限りお答えしていきました。
デザイナーとして理想の働き方をするためのステップとは?

📋 Q:質問
身体を第一にデザイナーになるにはどのような段階を踏んだら良いのか?
📍 A:回答
- まずは理想の働き方・暮らし方を整理する
- デザイナーの仕事(働き方)の実例を知る
- 求められるスキルを知り、足りないことを学ぶ
まずは理想の働き方・暮らし方を整理する
「身体を第一に」や「家庭を第一に」などという優先したい事があるなら、デザイナーになる段階を考える前に、、
自分がどんな風に働いていきたいかを具体的に描いていくのがおすすめです!
そもそも今デザイナーになりたい理由は何か。
どうやって働きたいのかによって目指すところも変わってくるし、それによってステップも変わってくると思います!
- デザインが好きだから
- ものづくりが好きだから
- 家で働けそうだから
など色々とあると思いますが、もし家で働きたい・場所と時間にとらわれずに働きたいが理由だとしたら、仕事はデザイナー以外にも色々とあるし、
もしかしたらそっちの方が身体や状態に合わせた働き方ができる場合もあるかもしれません。
- 週4日の仕事
- 1日6時間以内
- 月に最低〇〇万円の仕事
- 残業がない
と具体的に働き方を考えてみたり、何が今の自分にとって優先すべきことなのかを洗い出してみてください。
デザイナーの仕事(働き方)の実例を知る
身体に無理のない理想の働き方を描いたら、デザイナーの働き方のパターンや実際に働いている人の実例を知ると、選択肢の幅が広がります。
正社員でデザイン会社、制作会社で働くデザイナーさんばかりでなく、
- 派遣デザイナー
- 企業の業務委託
- フリーランスデザイナー
など様々です!
わたしの場合は、
業務委託案件を受けたり、単発案件を受けたり、コンテンツ制作、営業代行をしたりとフリーランスといっても内容も様々。
デザイン以外のお仕事もします!
▼参考
デザイナーさんなど女性がおうちで働く実例がたくさん見れる『在宅ママブランド』も参考になるのですごくおすすめです!!
求められるスキルを知り、足りないことを学ぶ
なんとなくでも進みたい方向性が見えてきたら、それに対して求められるスキルなどを知って、足りないところは学ぶ。
制作系の会社で働くデザイナーなのか、事業会社で働くデザイナーなのか、フリーランスで働くデザイナーなのか、、
どこでどのように働くかによって、求められるものも変わってきます。
わたしが経験してきたうちの一例ですが、
▼事業会社デザイナーの場合
- その会社が行う事業に対する知識
- 企画~デザイン~製造・進行管理など一貫して行うマルチタスク力
▼制作会社系デザイナーの場合
- デザインのクオリティ
- デザインスピード
▼フリーランスデザイナーの場合
- マーケティング・営業力
- 自己解決・自己管理能力
などとデザインスキルはもちろんですがそれ以外に特に求められることが異なっています。
もちろん入社前に細かい事は分かりませんが、業界のことや事業によっての違いなどをリサーチしておくといいのかなと思います。
その他、どのように働くにしても実績をポートフォリオにまとめることは超重要です!!
あとは踏み出す勇気と行動力あるのみ!
デザイナーとしてのビジョンはどうやって見えてきたか?

📋 Q:質問
どのようなデザイナーになりたいかというビジョンはどうやって見えてきたか(実務を積んでいくうちに見えてきた等)
📍 A:回答
はじめは形のなかったもが、業務をするうちにだんだんと需要や求められていることと自分のしたいことが見え輪郭が出来てきた
冒頭でもお伝えしましたが、わたしの場合はデザイナーになりたいというスタートではありませんでした。
なので、「いつかこんな仕事がしたい。」「デザイナーとしてこうありたい。」のようなビジョンとははじめは無縁の状態。
ただ、デザインの仕事、デザイン以外のいろいろな業務をするうちにだんだんと自分のしたいこと、ビジョンのようなものが見えてくるようになりました!
知識や情報がない時はどんなデザイナーになりたいのかと言われても、そもそもそれが分からないってことも多いと思います。
勉強や仕事を通して、どんな仕事内容があるかを学んだり、デザイナーの需要や求められていることを感じたり、、
そうやって経験が増えることではじめは何もなかったところに新しい目標やビジョンが生まれていきました!
デザイナー求人は働きやすい条件は少ない?

📋 Q:質問
週3〜4とかで正社員として募集しているところはやはり少ないのか
📍 A:回答
正社員という雇用形態での週3.4の求人はほぼない・・
週3~4の正社員求人に関してはわたしも探した経験がありますが、デザイナー経験がある場合でも週3~4の正社員求人はほぼありませんでした。
理由としては、
- デザイナー以外の求人だとしてもそもそも週3.4正社員の求人は少ない
- 制作会社への外注・フリーランスへの外注が多い職種なので週3.4の正社員の需要がない
というのが大きいのかなと感じます。
特にクライアントから制作を受注する形態の制作会社などはどうしても納期の関係上難しいと思います。
逆に、自社のコンテンツ制作や運用をする場合には少し融通が利き、週3.4正社員は難しくても、残業が少ないなど少しゆとりがある場合はあります。
雇用形態と働き方
正社員で週に3~4日の求人は少ないですが、正社員という雇用形態にこだわらなければ、
- 派遣社員
- バイト・パート
- 業務委託
- フリーランス
といった働き方の選択肢は比較的多い方だと思います!
以前派遣でデザイナーとして働いていた企業では週2.3.4などデザイナーが選択できる状態でした。
時給高いので給与も普通に働いたら正社員以上。
正社員としての将来性・安定などのメリットもたくさんあると思いますが、「今の自分」の事だけを考えて雇用形態の選択を変えるというのもアリだと思います。
複業デザイナーのメリット・デメリットは?
📋 Q:質問
複業デザイナーのメリットとデメリットは何があるか
わたしはその雇用形態の選択を変えて、今はフリーランスとして働き、時々パートに行くといったような複業フリーランスとして仕事をしています。
Web制作会社でスキルを鍛えないと厳しい?

📋 Q:質問
フリーランスになるためにはやはりWEB制作会社で忙しい環境でスキルを鍛えないといけないのか?
📍 A:回答
良くも悪くもデザイナーはお客様の要望に応えることが出来るかなどの成果物が重要。
過去に何してどこでどうやって学んできたかより、今何が出来るかを重要視して見られます!
制作会社の忙しい環境でスキルを鍛えないといけないのか・・に関しては、自分に無茶な環境で鍛えなくてもフリーランスとして働くことは可能です。
ただ、制作会社のような仕事が多い・デザイナーの先輩がたくさんいる環境に身を置くことでスキルが付き、経験をたくさん積めるので成長スピードは速いし、自信を持ってフリーランスに踏み出せるということはあるかもしれません。
良くも悪くもデザイナーはお客様の要望に応えることが出来るかなどの成果物が重要なので、
過去に何してどこでどうやって学んできたかより、今何が出来るかを重要視して見られます!
制作会社でバリバリやってこようが、自分のペースで少しずつ成長してこようが、お客様に求められた時に求められていることを提供できればOKだと思います!
今は色々な学習方法があるし、足りないなと思う部分を勉強したりして、時間はかかるかもしれまんせんが少しずつスキルを鍛えてフリーランスになられてる方もたくさんいらっしゃいます。
ただフリーランスで一人で仕事をやっていくことに不安もあったり、自分を客観的に見れないこともでてくると思うので、
- 学べる環境を作る
- 相談できる人を作る
- 同業の仲間を作る
といったこともわたしは大切にしています!
はじめは勇気がいりますがコミュニティに入ったりるのもおすすめです!
デザイナー未経験求人ってブラック?見分け方は?

📋 Q:質問
デザイナー未経験って書いてある求人のブラック、ブラックじゃないの見分け方、ちゃんと先輩が教えてくれる環境かというところも知りたい
📍 A:回答
デザイナーのようなスキル職を一から中途採用で育ててくれるような会社というのはかなり珍しいと思います。
なので未経験でも問題ない理由を聞いて、それに納得できるかを確認したほうがいい。
新卒から育てる。アルバイトやパートで入社して少しずつ。既存社員が新しい業務として覚えていく。
といった可能性はあると思いますが、人件費をかけながらまだ会社に貢献できない人材を「未経験OK」で募集しているならばそれなりの理由があるばず。
- 現場経験はなくても、制作できれば問題ない
- 人材重視(人柄重視)で育てていく方針
など、その理由を聞くことが出来れば聞いて、納得のいく答えかどうかは自分が判断するうえでの目安になるかなと思います!
「先輩が細かく指導します」の心構え
ちゃんと先輩が教えてくれる環境かどうか・・これについてまずは心構えとして、デザインスキルに関しては基本的に
「自分で手を動かし、たくさんのものを見て、経験をして学んでいく。引き出しを作る。」
しかないと思います!
そのうえで、ある程度先輩がサポートしてくれるかどうかは職場環境によって違ってくるといった感じです。
また、見分け方というほどではないですが、同じ業務をしている人が他にいるのかというのも一つの目安になると思います!
事業会社のWEB担当などだと、規模によっては会社にひとりなんてこともありえます。
その場合は業務の細かい内容に関しては社内で教えてもらえる環境ではないので、外部に頼ったりひたすら自分で解決して学んでいくことになります。
スキル面で指導が欲しい場合は「同じ業務をおこなっている人がいること」を意識するといいと思います!
最後に
「自分のスキルに自信が持てない」
「経験不足なことが不安」
「環境が合うか心配・・」
新しい環境に行こうとしている時はいろんな気持ちがあると思いますが、わたしの場合は「ダメならまた方向転換すればいい」位に思うようにしています!
質問に答えたことで少しでも何かモヤモヤが晴れると嬉しいです!